ここでは虎の生態について解説しています。
日本では動物園にいる虎。
野性のそれは、どんな生き物なのでしょうか。
静かな森のハンターだ
音もたてずに獲物を狩るということだね⁉
そう、群れで狩りをするライオンとは違い、虎は個体で狩りをします。
そのパワーは超常的であのヒグマをも捕食してしまうほど。
ネコ科の大型動物にしてはめずらしく水が好きで川の中でもゆうゆうと入っていくので、一度狙われたが最後、陸上のエモノにはこの世に逃げ場はありません。
虎
(和名:トラ/英名:Tiger)
哺乳類網食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類
陸上ではほぼ天敵がいないといわれる大型生物。
森に棲み、哺乳類を食べて暮らしています。
肉食動物の中でもライオンに並んで人気がありますね。こんなにも人を惹きつける魅力とは何なのでしょうか。
生態
虎といえば肉食。
哺乳類を好み、イノシシやシカ、ウシなどを食べます。
が、いつもごちそうにありつけるわけではなく、食べるものがない時は以下のものも口にします。
- ネズミなどのげっ歯類
- 鳥類
- カエル
- 魚類
- ゾウやサイの子供
- ヒョウ
- ワニ
- オオカミ
- キングコブラ
後半は猛獣じゃないか…お、恐ろしい…
動く物ならなんでも食べるという感じですね。
好き嫌いがないようでいい子です。
大きな身体とステルス機能
体長は種類にもよりますが1.4~2.8メートル。
北に棲んでいる種は大きく、南にいくほど体が小さくなります。
虎といえばあの特徴的な色。
黒のたてじま模様。
あれはただの模様ではありません。
藪の中でまわりの景色にとけこむため。
敵に気づかれにくくするためのいわばステルス機能です。
圧巻! パワー戦
単体で狩りをする虎にはオオカミなどと違い囲いこむなどの戦術が使えませんからどれだけエモノの背後に近づけるかが重要です。
音をたてずにひっそりと忍び寄り…。
茂みから飛び出し…。
牛の首を一撃で折るという猫パンチ。
長い爪で押さえつけ、噛みつく。
この時、牙にかかる力は150キロともいわれます!
泳ぎが得意
虎が水が大好きです。
水辺には寄りつきもしないライオンとは真逆で、川で泳ぐのが得意。
真夏の暑い日は水をあびて体の熱を冷まします。
また水中に逃げた動物を追いかけたり魚を獲ったりすることができる。
ヒグマもそうですが、森に生きる大型動物で泳げることが生き延びるための秘訣のようですね。
分布
野性の虎ってどこにいるんだろう? 熱帯に棲んでいるイメージだけど。
アジア圏だよ。インドなどは有名だね。
中国やタイ、マレーシアからロシア東部と寒い地域まで。
実際には広く分布している虎の生息地。10万頭いた時代はもっともっと広かった。
減少しつつある個体数
都市開発による森林伐採や毛皮狙いの乱獲などで絶滅してしまった地域は多い。
また稀ではあるが、食べるために人間を襲うこともあり、危険動物として駆除されることもあり、年々その個体数を減らしています。
2010年では保護区域内の個体数は3000頭以下。


自然対決! 虎VSクマ
野性動物の対決!
野性で出くわしたらどちらの生き物が強いのか?
虎とクマなら、どちらが勝つのでしょうか?
熱帯森林に棲む虎と寒い地方に棲むクマとでは生活圏が違いますが、分布が重なる部分もあり、自然の中で出会うことは十分に考えられます。
ガサガサ…。
ガサガサ…。
があああ!
ぎゃーっ!
きみツキノワグマだろう。闘いたまえよ。
(着ぐるみまで着て)脅かさないでよ。こ、こんな赤ちゃん熊に…死ねと⁉
クマも最強の呼び名が高いが…、虎はクマを食べちゃうこともあるからなあ。
それもツキノワグマだけでなく、最凶ヒグマをも捕食することがある。
ヒグマは最大で500キロ、立ち上がると3メートルになる個体もいますから、それを狙うにはよほど自分のパワーに自信がないとムリでしょう。
ひいいいい!
どれだけ虎が強いのかが分かります。
虎の種類(亜種含む)
- ベンガルトラ
- アムールトラ
- スマトラトラ
- インドシナトラ
- ジャワトラ
虎と人間の痛ましい過去
とっても強い虎だけど、それゆえに人間との事故も起こっている
というと?
世界的な事件でいうと「チャンパーワットの虎」
有名な人食い虎です。
チャンパーワットの人食い虎
昔、インドのチャンパーワットという街に一頭の虎が現れました。
彼女はもともとネパールで暮らしていましたが、そこで多くの人間を食い殺し、住処を追われてインドにやってきた。
チャンパーワットでは400人以上が犠牲になり、史上類をみない惨劇となりました。
最期はあるハンターによって射殺されたこのメスの虎。上下の歯が欠けており、野生の動物をしとめることが困難となり、弱い人間を襲うようになったと考えられています。
ネパールとインド、死者の数は合わせて436人(記録されている数字のみ。実際はそれを大きく上回ると推察されている)。一頭の獣が起こした被害としては世界史上最悪のものとしてギネスブックに載っています。
虎の生態まとめ
今回は虎の生態についてまとめました。なお他の虎事件に関しても記事がありますのでご回覧ください。