今日は海の危険生物について。世界の海にはいろいろな生き物が棲んでいます。イルカやゴマアザラシなどの可愛い系から超大型のクジラまで。
ゴマちゃん大好き~
かわいいよな。でも今日はそういう可愛い系動物にはご遠慮いただこう。
今日は恐ろしい危険生物の紹介と、人間との間に起きたトラブル(主に死亡事故)について解説していきます。
- ホッキョクグマ
- ホホジロザメ
- ハンマーヘッドシャーク
- シャチ
ひいい…もう怖い予感しかしない…!
それでは『クマの動物研究』本日も開園いたします。
世界の海にすむ危険生物
地上最大のハンター
最大で体長2.5m、体重800㎏にもなるホッキョクグマは陸上では最大の肉食動物です。
ただし棲んでいるのが北極なのでわれわれが野生の個体を目にすることは、まず無いでしょう。
北極に位置するスヴァールバル諸島には3000頭もの野生のホッキョクグマが生息。島にある町ではこういった標識が。
止まれ、ホッキョクグマは危険。武器をもたずにこの標識を超えるな
てか北極に住んでいる人がいるのね…。
諸島の町には小学校や映画館がふつうにあり、人々が生活しています。目立つものとしては博物館が多かったりすることから研究の町という印象を受けました。
北極はまだまだ分からないことだらけ。世界中から学者が集まり、研究や調査にいそしんでいる。
観光客も割と多いですが、諸島を直轄するノルウェー政府により制限がかけられています。研究第一で観光産業は二の次のようですね。
とくに北極には貴重な生き物が多い。ホッキョクグマもそうです。
あと80年ほどで絶滅するとみられているホッキョクグマ。大切に守りたいという想いから研究チームが調査と保護活動を続けています。
ホッキョクグマに襲われた少年
そんなホッキョクグマの島で起きた男子中学生がホッキョクグマに襲われて亡くなるという痛ましい事故。
そんなこともあり、諸島にすむ人々は自宅に鍵をかけないのだという。ホッキョクグマに遭遇した時、となりの家に避難できるように。
日常が命がけすぎて怖い!
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海の白い死神
お次はホホジロザメ。このサイトで何度も紹介してきました。人喰いザメなどという汚名を着せられ、無用に怖れられてきた生物ー。
映画ジョーズをみて海に入らなくなったという人は世界に少なくない筈。現にわたしもそのひとりだ。
作り話だってわかっているのに?
それくらい映画が迫力あったということです。
ハリウッドとスピルバーグ監督の勝利ですね。映画ジョーズは公開から数10年が経過した今でもサメ映画の最高傑作として位置づけられています。
サメ映画ってなんだ?
そういうジャンルがあるのです。サメが登場して人間を食べていくという、ホラー映画の中のサメ部門のようなもの。
▼サメ映画が好きならこちらもどうぞ。
ジョーズの元になった襲撃事件
それにジョーズは完全フィクションではありません。
元ネタになった事件があります。ファンならご存じニュージャージー州サメ襲撃事件。およそ106年前のアメリカで起こりました。
夏になると大勢の観光客が島を訪れて町は活性化する。
観光で潤っていたその町で、とつぜん悲劇は起こります。海で泳いでいた男性が、サメに襲われて亡くなった。
しかし当時サメが人を襲うとは考えられておらず、船のスクリューか何かに巻き込まれたのだろうと関係者は結論づけます。
サメの襲撃はやむことなく、そこからたてつづけに人が襲われー。
▼続きはこちらで
ホホジロザメは実際に危険な生物だ。獰猛な性格でエサかどうか確認するために噛んでみることもある。
噛まれたら大怪我まちがいなしなので海に入る際は十分に注意が必要です。ホホジロザメは亜熱帯から亜寒帯まで世界の海に散らばっていますので。
基本的には温暖な海を好みますが、水温の低い海でも泳いでいるのが確認されているので、よほど寒冷でない限り、どこの海にも棲んでいるといえますね。もちろん我が国、日本にも…。
群れをなす食欲の塊
次はハンマーヘッドシャーク。
聞いたことがないサメだ。どんなサメ?
シュモクザメの方が通りがいいかもしれませんね。見た目は少しでめきん(出目金魚)に似ていて、くすっと笑える容姿をしています。この金づちのような形状からハンマーヘッドシャークという呼び名がつけられた。
サメにはめずらしく群れで行動します。
▼生態についてはこちらを参考に。
ホホジロザメに比べると小さいし特に危険はなさそうだけど…?
そうですね。
人喰いザメと聞くと、大きな体躯、鋭い歯をもったサメを私たちは想像しますがー。
シュモクザメが人間を食いちぎってしまった事例がある。
天草の海で起きた残酷な事件
約40年前の熊本の沖合で起きたあまりに悲惨な事故。
天草遊泳中女子中学生サメ襲撃事件。
これは家族や友人らと共にヨットで水遊びをしていた女子中学生がシュモクザメの群れに襲われて半身を失い亡くなるという非常にショッキングな内容。
内容が内容なので記事を読む場合は閲覧注意。
世界最強・海の軍隊
かつてはどこの水族館にもいたシャチ。黒い体に白のアイパッチとよばれる模様が特徴的で、とにかく大きいので迫力がありましたね。シャチが巨体で水面をたたき、水しぶきが観客に盛大にかかると悲鳴と黄色い歓声がスタンドからあがる。
当たり前の光景でしたが、今はもう見られる水族館が2か所だけとなりました。
捕鯨問題で世界からバッシングされている影響か激減したな…。
単純にエサ代やプールの維持費にたくさんお金がかかる、というのもあるでしょう。少子高齢化で子供の数も減っている中で水族館や動物園の運営はどこも大変な様子。
まあシャチのことを思うと水族館という狭い水槽におしこめるのは良くないですから、いい傾向だととらえましょう!
野性のシャチは1日に100㎞を移動することもあり、人が作った水槽などではきっと満足しないでしょう。
数頭から数十頭ほどの群れを形成し、多くは血縁者のみ。
家族特有のチームワークと言語をいかして、軍隊並みに統率のとれた動きでエモノをおいつめていきます。
すげえ。誰に教わったんだろ⁉
人間に調教されたのかと思うような動きだよな。でもこれ野生のシャチの狩りなんだ。
まるで人間⁉ 会話をするシャチ
え、シャチって言葉を話すの?
そうだ。群れごとに言葉があり、コミュニケーションをとっていると思われる。
コールと呼ばれる音を発してお互いの意思疎通をはかっている。水族館のシャチが人間になつくという面からみても感情があるのは間違いない。
また仲間を殺されたシャチが人間に復讐したという事例もあり、シャチは非常に高度な知能をもち、同族意識が強いことがうかがえます。
知能が高いから感情をもつのだ。愛情をもちもするし、怒りも覚える。
▼人間に恋をしたシャチのお話
世界の海にすむ危険生物たち
今回は世界の海に棲む危険な生物を紹介しました。海洋生物に興味があればこちらをどうぞ。
クマの動物研究では他の動物事件も多数取り扱っております。