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クマの動物研究

動物による事件とブログ初心者の記事を取り扱い中

クマを愛し、クマに殺された活動家。グリズリーマン2️⃣

今週のお題「暑すぎる」
アラスカ舞台の実話事件。読んで涼しくなってください。

世界のヒグマ事件
「ティモシー・トレッドウィル」


ティモシーは国立公園の沿岸でキャンプをして初夏を過ごした。クマを見るためだ。
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「ハイイログマの聖域」で彼は観察対象の熊に非常に接近することで知られており、時には熊に触れたり、小熊と遊んだりした。
「いつも熊に注意して行動しており、この行為は動物とお互いの信頼を育むものである」
と彼は主張する
また遭遇したクマを名付け、毎夏一貫して同じクマを観察することにより、「彼らとの永続的な関係を築いている」のだそうだ。

ヒグマの棲まう北海道の方なら、彼のこの言動がどれだけ危険か、お分かりになるのではないだろうか。野生熊に関して浅識のわたしでさえ「自殺行為」と言いきれる。

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ルールを守らない
「ティモシーはあらゆる公園のルールを破っていた。クマとの距離、野生生物への嫌がらせ、自然のプロセスを妨害する。彼の個人的な使命は公園の理念と矛盾していた」
アラスカの生態研究学者は証言する。
「ティモシーの死は悲劇だが容易に想像できたことだ」と。
その後、ティモシーは熊の保護・生息地保全団体である『Grizzly People』を設立した。

問題行動
ティモシーが熊と過ごした数年間、何度か混乱が起きている。
ほとんど最初から、アメリカ合衆国国立公園局は彼や彼の団体の行動に懸念を表していた。
というのもティモシーは公園局側からすれば「トラブル・メーカー」とまではいかないものの、度々問題を引き起こす人物だったからだ。

公園局の資料によると、少なくともティモシーは6つの違反行為をしている。

「無免許で観光客を案内した」
「パークで定められた7日間の制限時間を超えて同じエリアでキャンプをした」
「不適切な食料の保管」
「野生動物への嫌がらせ」
「訪問者やガイドとの衝突」

…などなど。

また、キャンプ周辺に電気柵を設置することを拒否したり、熊除けスプレーを持つことを拒否したりして当局を苛立たせた。
実はティモシーは以前、熊よけスプレーを使用したことがあった。
「それでクマが苦しい思いをし、私の胸も痛んだ。だから使わないし携帯もしない」と言うのだ。
結果的に、この理念が彼から身を守る術をとりあげることになった。

2003年10月5日
運命の日

その日、ティモシーは恋人のエイミーと共に国立公園を訪れた。
クマを恐れる彼女をなだめ、小川の近くにキャンプ・イン。
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13年間クマに接してきた。ヒグマのプロである筈のティモシー。
この日がいつもと何か違っていたとしたら、それは、彼が例年公園にいる時期よりも遅かったという点だ。木々が色あせる季節。クマは冬になる前にできるだけ多くの脂肪を体に蓄えようと食いこむ。夏季よりも増して食べ物を欲するグリズリーは攻撃的になっていた。
しかもこの時点で彼が慣れ親しんだクマたちはすでに冬眠に入っており、公園の他の場所から見知らぬクマが移動してきていた。
ティモシーの言うように信頼関係を築いたクマたちはおらず、彼のことを知らない、食べる物に飢えたヒグマが徘徊していたのだ。

亡くなる数時間前にティモシーが撮影した最後の映像の中には、死んだサケを求めて何度も川に飛び込んでいくクマの姿が写っていた。
ティモシーはその映像の中で、「その熊の近くでは全く安心できなかった」と述べている。
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翌10月6日
ティモシーがあらかじめ頼んでいた迎えのヘリが到着。パイロットはティモシーとエイミーの元に向かったが、彼らのキャンプ地にその姿はなく、ただ熊がウロウロしていた。
地元の公園管理者に連絡が入る。
調査の結果、2人のバラバラになった遺体の一部が発見された。残りはヒグマにより、ほぼ食べられたとみられた。

キャンプ地とその周辺にいたハイイログマ2頭がレンジャーによって射殺された。
カトマイ国立公園85年の歴史上において初めての熊による殺人だった。
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現場でティモシーが使用していたビデオカメラが発見されている。
警察の発表によると、6分間のテープにはヒグマがティモシーを襲い殺害した時の叫び声が記録されていたという。

※その音声がネットに流出。わたしも聴きました。あれは誰かが作ったフェイクではないかとの見方がありますが、そうであることを祈りたいほど、リアルで、吐き気がしてきたので途中で視聴をやめました。

真偽はともかく、ああいう死に方はしたくないなと心底から思いました。

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いかがだったでしょう。
ヒグマによる食害事件。
あなたは恐ろしかったですか?

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そもそもヒグマは、稀ではありますが、人間を食べることがあります。それはヒグマのプロであったティモシーさんならよく理解されていたと思いますし、だからこそパーク側も口を酸っぱくして「不用意に近づくな。せめてちゃんと撃退スプレー持てよ」と注意していたのです。

ヒグマは人を食べるんです。

ふだんは怖がって近寄ろうともしませんが食物に困っていると狙ってきます。川で魚をとろうとしていたことからも、問題のクマが食べ物を求めていたのは間違いありませんし、実際二人は食べられている。

ヒグマがお食事モードになったら人間が走って逃げきることは、ほぼ不可能。車で逃げるか、銃でもない限り、この状況で助かるのは、まず無理だっただろうなぁと推察します。


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ここで疑問

ティモシーさんは見知らぬヒグマに対して警戒していたにも関わらず、撮影を続けた。何故でしょう。

自分だけは大丈夫だと、根拠もなく思ったのでしょうか。ヒグマのことを誰より理解しているから襲われない、と?

これについては謎のままですが、謎といえば、ティモシーさん。
パークから「危ないからやめてけれ」といわれ続けた13年間、クマに接近しながら生きてこれたことが不思議でなりません。

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野生のヒグマは凶暴です。
愛があってもそれは人間側の一方通行。彼らにとって食べ物以上の価値は、人間にはありません。そのヒグマに触れるなど正気の沙汰ではない、なんて恐ろしいことをするんだろうとわたしは思いますが、現に彼はこの日までは襲われずにいた。

最期は食べられてしまいましたが、川にいたのが彼が慣れ親しんだクマたちだったなら。結果は違っていたんでしょうか?

本人が言っていたようにヒグマたちは彼と信頼関係を築いていたのでしょうか。熊は学習能力が高いといいますから可能性は皆無ではない…のか。
…そう思いたいだけなのかもしれませんが。

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実は最初にこの話を書こうと思った時、なんて男だと呆れました。故人に対して申しわけないが、浅慮すぎる、使命感を勘違いしている、と。
今もそう思っています。

しかし事件の詳細を得て文書に起こしている内に、不思議なことにだんだんと憎めなくなってくるんです。

周りの言うことをきかず、問題ばかりを起こすティモシーさん。
でもその言動をみていると、深くヒグマに惚れこんでいることが分かります。文字通り人生をヒグマに捧げ、その保護活動に尽力し、命がけで彼らを追いかけてきた。

「私は現代文明が嫌いで、大都市にいるよりも自然の中でクマと一緒にいる方がいい」

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ヒグマに出会ったあの日、確かに彼の運命は、決まったのかもしれません。
「野生の熊との初めての遭遇で、人生を賭けた仕事と言うものを見つけた。今まさに、自分の運命が熊たちとからみ合った事を知った」
感動して草原を見つめていたティモシーさん。
彼らの虜になった瞬間、その命も人生もヒグマのものになったのでしょう。

↓ティモシーとヒグマのドキュメンタリー映画。
興味がある方は是非。

Grizzly Man