連日ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが報じられています。プーチン大統領の暴走が目につきますが、そもそもロシアとウクライナは何故戦争しているのでしょうか?
ここでは戦争がなぜ始まったのか、ロシアがウクライナに攻めこんだ理由をなるべく分かりやすく解説しています。
そういや何でだ?
NATOを厭うプーチン大統領の暴走が原因。
…………はあ?
テレビで詳しく報じないのはこの辺りの説明をはじめると長くなるからです。
ロシアとウクライナの間にいったい何があったのか?
それを知るにはまず歴史をひもとく必要があります。
ソビエトから生まれた兄弟国家
ロシアとウクライナ。
元々は同じ国でした。
ソビエト連邦という大国を構成する15の共和国のひとつだった。
引用:ウイキペディア/1945年時代のソビエト
30年前にソビエトが崩壊。
15の国はそれぞれ独立して歩み始めた。
ーロシアとウクライナも。
ロシアはソビエト時代の広大な領土をそっくりそのまま引き継いだ。一方でウクライナは現在ヨーロッパで最も貧しい国と言われる小国。
▲黄色がウクライナ
超大国ロシアからしたらとるにたらない存在だろ、なんで目の敵にするんだ?
その理由を知るために、さらに時代をさかのぼります。
公国時代からの同族意識
8世紀末から13世紀。
今のウクライナからロシアに渡る地域にキエフ公国と言う国があった。
公国の中心都市は、今のウクライナの首都キエフにあたる。
いわばウクライナはソビエトの前身であるロシアの大切な歴史をうけついだ国。ロシアの心といってもいい。
日本でいうと京都が独立したみたいなもんか。
なぜ日本なんだ。
例えば。
京都が「うちはもう独立したから日本とは関係ありまへん」といっても、日本人からすれば京都は京都。
京都の人々が日本語を話し、金閣寺銀閣寺がそこにあったら「京都は日本の歴史じゃあ」と言いたくもなるでしょう。
同様にプーチン大統領もウクライナに対して強い執着心をもっている。
ウクライナを兄弟国家と呼び、去年7月に自身が発表した論文の中でロシアとウクライナは同じ民族だとのべている。
▼参考記事
ウクライナの人はどう思っているんだろう。
そうした兄弟意識はないようだとNHKの石川解説委員は指摘している。
※記事参照
東西で分かれたウクライナ
ソビエト崩壊後、民族意識に無頓着でウクライナ人なのにウクライナ語を話せなかったウクライナの人々。
ドイツが「お前らちゃんとせえや」と教育を後押しして何とかかんとか習得。そこからウクライナ国民の意識が徐々にできあがっていった。
今のウクライナ人にとって、ウクライナはひとつの独立した国という認識が強くロシアに対する兄弟意識はないということです。
ロシアの…いや、プーチンさんの片思いか
ただ、ややこしいんだがロシア東部には現在でもロシア語を話す人々が多いんだ。
ロシアに隣接している東部、仕事で使う機会も多い。ほとんどのウクライナ人は民族にこだわりはないけれどロシア語を話している状態。
一方でウクライナの西部はカトリック正教会の影響が残っていて、ロシアからの独立志向が強い。
同じ国でも東西は分断している状況。
ロシア皇帝の問題行動
プーチン大統領は東部のロシア系住民を通じて影響力を及ぼそうとしていた。
2004年、ウクライナで行われた大統領選で、プーチン大統領が現地に2度も足を運んでロシアよりの政策を掲げた候補者をあからさまに応援した。
えっ…、内政干渉じゃないのか、それ。
しかし2014年に欧米よりの政権が誕生。
プーチン大統領は、ロシア系が多いウクライナ南部に軍を派兵してけん制。
なんでそんなにウクライナを危険視するんだ?
それはこの機関の存在があります。
NATO(北大西洋条約機構)
欧米諸国が名を連ねる軍事機関。その存在意義は加盟国の相互防衛。
そーごぼーえー?
NATOに加盟していると他国から攻撃を受けた時、他の加盟国が味方になって一緒に対処してくれる。
なお加盟国はアメリカ、欧州など。
ジャイアン(アメリカ)の舎弟(加盟国)に手を出すのは、覚悟がいるな。
そう、手を出したらジャイアンが報復にくるかもしれませんからね。
NATOに入ることで大きな防衛システムを手に入れられるとあって、現在30か国が加盟しています。
でもそれだとアメリカの発言権が増すんじゃないのか?
そうだけど経済が成長している国の中には民主主義を望む声も多いんだ。
経済をさらに発展させたい国々にとって、生産性ゼロどころかマイナスの「戦争」は、忌避すべきもの。
火種を遠のけてくれるNATOへの加盟を望むのは必定でしょう。
確かにウクライナがこんなことになったらNATOに加盟しておけばよかったなと思うもんね。
2022年3月16日時点で、ウクライナ侵攻が激化しているのをみて欧州諸国の人々の意識は日々変化してきているようです。
フィンランドでは国内でNATO加盟支持が増えている。
公共放送協会(YLE)が14日公表した最新の世論調査結果では加盟支持が急上昇して62%。
戦争をみて「NATOに加盟して安全を!」と望む声が増えているのです。
さて、当のウクライナは元からNATOに加盟希望を出していました。
この加盟希望こそが、今回の戦争の引き金になった。
プーチン大統領がいう「ウクライナ侵攻の理由」です。
どういうこと?
それは…。
長くなるのでここでいったん切ります。
続きは次の記事で。
続くんかい
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