大好評(?)村シリーズ。第2弾となる今回は樹海村。富士の樹海のどこかにあるという村…。
自ら命を断つために樹海に入り、死にきれなかった人々が集落を造って生活している。
いつからかインターネット上でまことしやかに囁かれてきた。
樹海村。
霊的な話ではございません。また映画「樹海村」のレビューでもございません。これは樹海に「村」は存在するのかということを考察する記事…。
樹海の熊に関する記事はこちらをどうぞ。
死地の名所ということで表現には配慮していますが、リアルな話も入るので講読には十分注意してください。
いやあああ!
樹海村とは
樹海に村はあるのか?
ギモンを解く前に樹海について。
どんな場所か、あなたはご存じですか?
全国的には「富士の樹海」といったほうが通りがいいですね。
青木ヶ原樹海といい、歩けば遺体につまずくと揶揄されるほど死地としても有名。
※実際の死者数は年々減少傾向にあり、地元の取り組みにより保護される人も多い。
青木ヶ原樹海は山梨県の富士河口湖町、鳴沢村にまたがって広がる森のこと。
富士山麓に広がる海
森なのになんで海なんだろ?
富士山から眺めると、木々が風になびく様子が海原でうねる波のように見えることから「樹海」と名付けられたという説がある。
面積はおよそ30平方キロメートル。
これは東京ドーム30個分に相当し、昼間でも森の奥に入ると薄暗い。
うっそうとした場所なんだなあ
そうでもありません。青木ヶ原は観光地です。
近くにキャンプ場や公園もあり、青木ヶ原を抜けられる遊歩道も整備されている。
森林浴に最適だと、この辺りを散策するツアー旅行も好評だそうで。
死の名所なのに観光地?
そういう場所は他の県にもあります。
崖や湖など。
絶景=過酷な自然ということですからね…。
死の名所
―とはいえ富士の樹海、他の景勝地より有名であるがゆえに数は多い。
遺体が遊歩道からそう遠くない所で見つかることも少なくないという。
そんなに…、その、多いのか?
年々減少傾向にはあるそうです。
事態を重く見た自治体や地元住民がパトロールし、積極的に訪れる人に声をかけているから。
自死するつもりで森に入ろうとして保護される人も多数いて、県の相談窓口や宗教団体が相談に乗ったりして精神的・経済的なケアをする。
この取り組みがなければ死者数はもっと多いだろう、というのは山梨県が公開している資料をみても分かります。
樹海の謎
樹海は一歩はいると出られないとか計器が乱れるとか聞くけど本当なのかしら。
富士山は日本屈指の霊峰。
オカルトな噂は尽きません。
- 一歩入ると出られない?
- 方位磁針が使えない?
- GPSが効かない?
尾ヒレがつきまくっているので訂正していくぞ。
一歩入ると出られない?
まず樹海の中では感覚が狂い、出られなくなるという噂。
先述のとおり遊歩道もあり観光客が出入りしている、迷わないよう立看もある、青木ヶ原を楽しむためのガイド付きのツアーも行われておりキャンプやピクニックに訪れる人も多い。
普通に散策していれば迷うことはないでしょう。
ただし遊歩道を外れて森の奥に入るとー。
360度どこをみても木しかなく同じような風景が続いている。
また樹海は、過去に富士山麓が噴火した時に流れ出た溶岩の上にできていることから、足場が悪く進みにくいという特性がある。
迷って遭難する危険性は否めない。
方位磁針が使えない?
樹海で方位磁針を使おうとすると針がぐるぐる回って使い物にならなくなるという。
デマです。
地面が溶岩で出来ているため磁鉄鉱を多く含み、1度から2度、若干の狂いは生じますが、方角が分からなくなるほどではない。
GPSが効かない?
GPSは⁉ ケータイが使えないって。
確かに昔のGPSは性能が低かったので衛星の電波が樹々にさえぎられて繋がらないというようなことがあったようですが、これは時代が解決してくれております。
今のGPSは高性能ですし、キャリアも基地局を設置しているので電話も繋がる。
故にこれもデマ。
樹海村は存在するのか?
暗い噂に閉ざされた樹海ー。
その奥地に、死をあきらめ、世俗に戻ることも拒否した人々の村は実在するのか?
樹海には民家がいくつかあります。
それは観光客をもてなすための民宿で、まことしやかに囁かれている「村」ではない。
引用:精進湖観光協会
じゃあ樹海村は…。
ただの都市伝説ですね。
ネット民が作り出したユメマボロシ。
というわけで今回は富士の樹海と樹海村について調べました。伝説の村は他にもあり、記事にしています。
▼村シリーズ