今日はクズリ。北半球の森林に暮らす肉食生物の生態と食性について解説します。体は小さいですが、とても獰猛な性格。あのヒグマですら警戒するという森の暴れん坊。
巨大なヘラジカを狙い撃ち!森の中で深い雪にはまって動きが鈍いヘラジカの首にかみつき仕留める。ヘラジカは約600㎏。対してクズリは最大でも30㎏。自分の20倍もあるヘラジカを倒してしまう。
森の悪魔「クズリ」
シートン動物記を書いた有名な博物学者シートンは、クズリを「クマも怖れる悪魔の動物」と表現した。
クマとかその辺の仲間なのか?
いや、クズリはイタチ科だ。
クズリ(学名gulo)
哺乳類網食肉目イタチ科クズリ属に分類される食肉類。(現代では)本種のみでクズリ属を構成する。
別名クロアナグマと言うが、アナグマやクマではない。
引用:ウイキペディア
分布
主に北アメリカ、ユーラシア北部に生息する。
(アメリカ合衆国西部、カナダ、スウェーデン、中国北部、ノルウェー、フィンランド、モンゴルやロシアなど)
外見
頭部は大きく、長い体毛がびっしりと生えている。毛皮は黒か濃褐色。肩から体側面、尾基部にかけて明褐色の帯模様が入る。
歯が頑丈で、あごの力が非常に強く太い骨でもかみ砕く。
食性
聞くのが怖いけど…何を食べるの?
哺乳類、鳥の卵、果物などを食べる。通常は小さな動物や大型生物の死骸を食べるが、エサが少なくなる時期には大型生物を倒して捕食することも。
ふつう自然界の動物は自分より大きな動物は狙わないんだが。
冒頭でも触れたとおりクズリは自分よりはるかに大きな動物でも襲います。
特にそれは冬にみられる行動で、雪がふりつもり歩きにくい大地では、シカも早く走ることができません。その点を利用してクズリは木の上から急襲。脊髄や延髄といった急所を狙って噛みつき、破壊します。
肉を解体した後はクマ同様に地中や雪中に埋めて保存食にします。
頭がいいんだな…冷凍食品にするとか。
生きるための知恵だね。長い冬を超えるには食べ物が必須だからね。
というわけで今日は「森の悪魔」クズリの生態について解説しました。クマについてはこのサイトで主に扱っていますので記事をどうぞ。