熊害(ゆうがい)
クマ科の哺乳類による獣害。
クマ科にはパンダも含まれますが、一般的には野生の熊による農作物、人間への被害、人間が飼っているペット・家畜への被害を指します。
というわけで今日は。
「熊、なんて読むの?」
熊という漢字には「くま」だけでなく、様々な読み方があります。
熊
14画の画数。
火部に分類され、日本では常用漢字。
火へんなの? 火が見当たらないけど。
能の下に脚(あし)があるだろ。これが火だ。
漢字の脚のひとつで「れっか・れんが」と呼ばれ、火部に属します。
訓読みは「くま」
音読みは「キュウ・グ・ユウ・ユ・ダイ・ナイ」
7つの読み方が存在することになります。
いくつか例をみてみましょう。
熊手(くまで)
縁起物の熊手のことか?
もともと熊手は武器でした。長い柄の先にクマの爪に似た鉄爪を数個つけたもので、戦場で敵を馬から引き落としたり、敵の盾を引き倒したりするのに使われていた。
熊の手でくまで。
ただし熊の掌(てのひら)で熊掌(ゆうしょう)と読みます。
同じ部位でも漢字の組み合わせで読み方が変わります。
熊羆(ゆうひ)
熊(クマ)と羆(ヒグマ)で(ゆうひ)と読みます。
どういう意味?
熊羆咆我東、虎豹号我西、転じて勇猛果敢な人のことだ。
熊羆咆我東、虎豹号我西。
訳:我が東に咆(ほ)え、我が西に号(さけ)ぶ。
意味:クマとヒグマがわたしの東の方で咆えている、トラとヒョウは私の西で叫んでいる。
中国の盛唐の詩人・杜甫(とほ)が読んだ詩の一部です。
家族を連れて旅をする杜甫が、山中に入り込んで道に迷っている時に読んだといわれる詩。風がふいていて寒くて暗くて太陽は見えない、四方から野生の動物のうなり声がきこえる、これからどうしようという心中を綴ったと思われます。
詩を詠む余裕はあるんだな。
歌人というのはそういうものだ。
以上、熊害の読み方でした。
クマの動物研究では熊害の記事を多数扱っております。