サメによる事故は世界単位でみると100件程度(年により変動)。そのうち死亡事故は5件前後とこうしてみるとそう多くないように思えます。このうち半分以上がある海で起きていたとしたら、どうでしょう。
ポートセントジョン。
南アフリカの美しい海。
ここで2009年に3人の人がサメに襲われて亡くなりました。
ー過去にも2人。あわせて5人が亡くなっている。
ここはサメの襲撃による死者数が世界いち多い場所だといわれています。
サメは人喰い、マンイーターワーストランキングにも海洋生物で唯一名を連ねている。
というわけで今回はこの世の悪夢。ポートセントジョン・サメ攻撃事件*1を紹介します。
ポートセントジョンの悪夢
ポートセントジョンはサメがよく出る危険な海なの?
元々は違いました。
観光地でもあるポートセントジョンの海はとても美しい海。青い海と白い雲。ビーチは海水浴客でにぎわっていた。
そう、昔はサメ事故はなかったのです。
しかしある時から変わってしまった。
オオメジロザメが現れた
この3人が亡くなったポートセントジョンの事故について。犯人はオオメジロザメと目されています。
オオメジロザメは淡水域でも生きられる。
淡水域。つまり川です。浅瀬にもスイスイ入ってくる。過去にはアマゾンの河の上流3500㎞の地点で発見されたことがあります。
オオメジロザメは水深1メートルあれば泳げるといわれている。
ウイキペディアより引用
オオメジロザメ
成魚のオスで体長は約2.4m。最大で4mにもなる。体重は300㎏超え。
そんな大きなサメと河で出会ったら?
パニックですよね。
河に入ってくるぐらいなので当然ビーチにも侵入してきます。
ポートセントジョンのでは人々がどういう状況で命を落としたのかは明らかになっていませんが、サメが海岸に自由に出入りできる状況だったということです。
ニュージャージー事件に似ているね。あれもオオメジロザメでしょ?
ニュージャージーサメ襲撃事件。
映画「ジョーズ」のモトとなったといわれる。およそ106年前のアメリカで実際に起きたサメ事故でたてつづけに5人が襲われて結果的に4人が亡くなった。
ホホジロザメが犯人だと結論づけられて事件は終息したが、一方で河で人が襲われていることから淡水域で活動できるオオメジロザメではないかともいわれている。犯人は分からずじまい。
ビーチ近くでサメが繁殖している
話は戻ってポートセントジョン。
セカンドビーチ東側のファーストビーチに流れ込むムジンブブ河の河口で、このオオメジロザメが繁殖しているのではないかという。
繁殖地になったムジンブブ河
東ケープ州の北部、フレッチャー山から海にむかってのびる河。
南東方向に曲がりくねった形をしており、「セントジョンの門」として知られる峡谷を通ってインド洋に流れこむ。その長さは約400㎞。南アフリカの主要な河川。
主要河川で繁殖ってシャレにならないな…。
サメの出る海となってしまったポートセントジョンの海、地元の人々は混乱しているという。
昨日まで平和だったのに突然サメカフェになったら困るよね…。
観光業で生計を立てている人達には死活問題だろうな。
ポートセントジョン事件まとめ
今回はポートセントジョンサメ襲撃事件を紹介しました。南アフリカとサメが多く住む地域の話ですが、日本でもサメは出没します。
獰猛で人間との事故が多いといわれる大型のホホジロザメ、オオメジロザメ、イタチザメ、ヨゴレ。4種とも生息しています。
夏の海に入る時は十分に注意してくれ。
*1:ポートセントジョン・シャークアタックとも。