自撮り。いい写真を撮り、ネット上にアップして大勢の人に見てもらえると楽しいですよね。けれども注意しないと悲惨なことになるかもしれません。
2018年9月に発表された国際調査では、2011年から2017年までに259人が自撮り中に亡くなったといいます。
自撮り中に亡くなるって…どういうこと?
綺麗な海や湖…高いビルの屋上…標高の高い山の頂…。
ふつうに生活をしていては中々行くことができない場所で撮影して、写真や動画をSNSなどであげる人は多い。
インスタグラマーやユーチューバー。
再生回数を稼げるし、多くの人に喜んでもらえる。
自身の人気にもつながる。
理由はどうあれミラクルショットを求めた結果、事故に遭遇してしまうというケースが世界中で起きているのです。
山の尾根から滑落したり…湖で溺れたり…
そんな死のセルフィー(自撮り写真)を撮影した人々を紹介していきます。
この記事を読んでどれだけ危険な行為なのか理解を深めて頂ければと思います。そして…同じ写真をとるハメにならないように役立ててください。
死のセルフィー
259人も…亡くなってるの⁉
それも人数は年をおうごとに増えている。SNS市場が拡大するにつれて、またはスマホそのものが浸透するにつれてということでしょう。
スマホ保有率が高い日本でも一時期ポケモンGoで事故がたて続けにおこりましたよね。
あれは自撮りではありませんが、理屈は同じ。
熱中しすぎて周りがみえなくなっているために歩行中、運転中に事故が多発。
自撮りの場合も同じ。
魅力的な写真を撮ることに気をとられて周囲への注意力が散漫になってしまう。
自撮りによる思わぬ事故
どんな事故があるんだろう?
世界中で起きている死のセルフィー。撮影中に命を落とした不運な人々の主な死亡原因を調べました。
死亡事故ワースト3
- 溺死
- 交通事故
- 落下事故
交通事故って運転中に自撮りしちゃうってこと?
そうだな。線路で撮影中に電車に轢かれたケースもある。
その他にも動物に襲われる…感電死、火災、銃火器…など死因は様々。
事故が最も起こりやすい場所は高い山の頂、高い建物、湖という結果でした。
高い場所に登る、水辺に近づいたことが原因で命を落とす。被害者たちがSNS映えする写真をとろうとしていたのがよく分かります。
絶好のシチュエーションを求めて危険な場所に足を踏み入れたのでしょう。
死亡事故の例
ここからは世界中で起きた事故を紹介していきます。セルフィーを撮影していて亡くなってしまった人達。どんな状況だったのでしょうか?
橋崩落! 湖で14人が溺れる
2021年5月26日
インドネシア・西スマトラ州の湖で家族14人が自撮り写真を撮影していたところ、急に木製の波止場が崩れた。1か所に集まった人間の重さに橋が耐えきれなかったとみられる。この事故で水中に投げ出された人のうち、17歳の未成年を含む5人が水死した。
これは自撮りというより建造物のもろさが原因のような気もするが…
259人/70%の死因は水死。
2019年10月。
インド南部タミル・ナドゥ州のパンバル・ダムで自撮り写真を撮影しようとした家族が流されて4人が亡くなった。6人組が手をつないで腰の高さまである水の中に入り、写真を撮ろうとしたところ、1人が足を滑らせて他の家族もまきこまれた。
悲痛すぎ! 記念旅行中の夫婦が仲良く滑落
今年7月
オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州のとある山。その頂付近で19歳の男性んが自撮り写真を撮影中に転落した。
まだ若いのに…。
若いからかもしれません。
体力があり、どこへでも行ける。
自己承認欲求も強い。イイねをもらうことに、やっきになってしまう。
実際自分を撮影中に亡くなる人には若年層が多い。
259人/死亡者の平均年齢は23歳。
米国カルフォルニア州のヨセミテ国立公園。
2018年に絶景地でセルフィーを撮影してブログやインスタグラムにあげていた夫婦が、今年9月にはトマーフランクファーターさんが数百メートルの高さから、それぞれ転落死している。
ご夫婦で旅行に出かけて、記念写真をとろうとして事故にあってしまうケース。
イレギュラーな場所に出かける時は十分に注意したいですね。
次は動物と自撮り
動物とツーショットでガブリ
動物に襲われるって何?
うむ。こういうのを撮った直後に。
ガブリとやられるわけね。
野性の動物を見かけて物珍しさからパシャリ。
動物園で柵をのりこえて猛獣とツーショット。
こういう人は世界中にいます。
おそらく動物に襲われたことがない、その恐怖を知る機会がなかったために「動物は無害で可愛いもの」と信じているのでしょう。
日本の北海道では観光客がこういった写真を撮ってSNSにあげたりしていますが、地元民やエゾヒグマの恐ろしさを知っている人からすると自殺行為以外の何ものでもない。
死んでもおかしくない写真です。
動物はいつ攻撃してくるか分かりません。
見つけても近づかずにそっとしておきましょう。それがお互いのためになります。
セイウチに潰された人
2016年5月中国の山東省を野性動物園。
動物とのツーショット写真を撮りたいと思った男性が飼育員に頼んだところ撮影を許可されたのでセイウチに接近。
しかし男性がカメラを構えたとたん、見知らぬ人間を警戒したのか、セイウチは男性の背中に噛みつきそのまま水中に引きずりこんだ。
飼育員が男性を救助しようと水の中に飛びこんだが、セイウチから男性を引き離すことはできず、結局2人とも亡くなった。
セイウチの体重は1.3トン。飼育員の上にかぶさり、数分間身動きがとれない状態となり溺死した。
責任の所在云々はここでは言及しませんが、ひとつ言えるのは動物は人間と違ってどう動くのかわからないということ。毎日ふれている飼育員ですら予想もつかない行動に出ることがある。
こういった事故は世界中で起きています。
猫と犬いがいの動物は檻の外から眺めているのが安全という話。
ドカン! 爆発炎上した自撮り少女
感電て、もう意味わかんないよ
電車の上にのぼり、ドカン。
ルーマニア。フェイスブックでセルフィー写真を公開していた18歳の少女が電車の屋根の上にのぼり、セルフィー(自撮り)を撮ろうとして高圧電線に触れ、亡くなった。
27,000ボルトの電線が足に触れ、彼女の身体は一瞬で爆炎に包まれたという。
ひえええ⁉
エクストリーム・セルフィー
過激な自撮り(エクストリーム・セルフィー)が増えています。
最初はただ面白くて始めた投稿。
「イイね」がつけばつくほど「次はもっと面白い、多くの人に注目される写真を撮らなければ」と無意識に自分でハードルをあげてしまう。
気持ちは分かりますが、そのために命を落としたのでは本末転倒ですから、自撮り写真を撮る時は周りに十分注意するようにしたいですね。