今週のお題「読書感想文」
今まで読んだ物語の中で、印象に残っているものはありますか?
わたしはこれ。
「和菓子のアン」

- 作者:坂木 司
- 発売日: 2012/10/11
- メディア: 文庫
文庫化・漫画化もされた人気作品なのでご存知の方もいるかもしれません。
10年くらい前に市立図書館で読みました。じんわりと胸に染みる、いい本だなあと思った記憶があります。
【話の内容】🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
高校を卒業した女の子、アンはちょっぴり太めなのがコンプレックス。甘いものが好きで、デパートの和菓子屋さんで働くことにしたのですが、仕事仲間たちには皆、裏の顔が…。濃すぎるキャラクターたちに基本的に普通の女の子のアンはついていけるのか⁉︎
そしてお店にやってくるお客さんも悩みを抱えています。店長や仲間たちと共に、問題を解決するべく頭をひねるアン。素直でまっすぐな彼女の性格にひかれずにはいられません。
日常の中の小さなミステリーに和菓子の知識やヒストリーが絡まり、類のない美味しさに仕上がっております。さあ、召し上がれ。
🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
ーとまあ、こんな感じの内容です。
はじめてこの作品と出会ってから数年後。
「和菓子のアン」が文庫化されました。
さらに続刊となる「アンと青春」が発売され、漫画化までされまして、もう絶好調。
内心「ほらね、わたしはいい作品だと思ったんだよ。やっと世の中が気づいた」と1人でニヤニヤしていました。
和菓子のアン、朝ドラでやってほしいです。
普通にドラマでもよい。
読むと無性に和菓子が食べたくなります。
わたくし、実際に青木松風庵に行ってフルーツ大福やら上生菓子やら買いまくってきました。
普段は行かないお店。和洋菓子を売っている。
クマは甘いものが好きなんですが、基本洋菓子の人。あんこは食べない。
上生菓子はじめて食べた。
美味っ…! あんパンのアンと全然違う。なめらかな舌触りでした。
ときに世間のパン屋さんで売っているアンパンマン(の顔のパン)。なんであれは中身がアンではなくチョコレートなんだ?
「アンと青春」

- 作者:坂木 司
- 発売日: 2018/10/26
- メディア: Kindle版
現在、2巻「アンと青春」まで発売中で、3巻は出ていません。発売予定もなし。
いつになったら続きが読めるんだーっ、と頭をかきむしっている方に朗報。
読めます、今すぐに。
電子本ジャーロNo.61に新作のプロローグが掲載されています。
※一巻分ではなく、プロローグのみ。
アンちゃん、桜井さん、店長、そしてもちろん乙女も出ます。
2巻「アンと青春」の青春はこの乙女がらみでした。
乙女こと、立花さん。
アンの先輩、というか上司で、和菓子屋の社員さん。和菓子職人を目指しているイケメンの男性店員ですが、可愛いものが大好きな乙女、というまさに今時の男子。草食系というやつですな。
それゆえ、みんな裏では彼のことを「乙女」と呼んでいますが、可愛いものが好きなだけでオカマではない。中身は普通の男の子。
恋もすればミスもします。
「アンちゃんは大福」
「大福が一番好き」
そんなこと言われてもアンちゃん困るよね。
女の子に大福みたいって…。
「アンと青春」ではアンちゃんを休日デートに誘ったり、アンちゃんに洋菓子屋さんの店員さんがお近づきになると嫉妬したり。
この人は少女漫画のヒロインっぽいなあとつくづく思います。
逆に頼りがいがあるなあと思うのはアンちゃん。デパート内で火事が起きた時、即座に消化器を手に現場に急行!
男らしいぜ。完全に腰がひけている乙女は何の役にも立ちません。
この本にもうひとつタイトルをつけるのなら、ズバリ「乙女✖️王子の逆転純愛物語」。

- 作者:猪狩 そよ子
- 発売日: 2014/06/20
- メディア: コミック
乙女はあれからアンちゃんとどうなったのでしょうか。告白したのでしょうか?
第三巻の発売が待ち遠しいです。